クレジットカードを利用していると、うっかり間違えて購入してしまったり、サイズが違ったり商品に不備があったり、通販で異なる商品が届いたり、さまざまなシーンで返品やキャンセルが必要になる場合もあると思います。
カード決済でちゃんと返品対応やキャンセルができる?変な手数料などが発生しない?どのような形で返金が行われる?といった疑問について紹介していきたいと思います。
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目次
カード決済における返品やキャンセル対応について
クレジットカード決済は三者間契約ですので、返品やキャンセルはややこしいのでは?と思う方もおられるかも知れませんが、返品やキャンセルに関してはクレジットカード払いであっても現金払いであっても同じで、関連法令やお店側の返品規定などに沿った形で行われます。
返品やキャンセルができるかはお店側の対応次第
実店舗にしても通販サイトやオンライン決済にしてもお店側が返品やキャンセルに関する規定を設けています。
お店がWEBサイトを運営している場合には返品や交換に関する情報が掲載されている事もありますし、電話や直接お店に行って確認するという方法もあります。
通販サイトやオンライン決済の場合は特定商取引法に関する法律に基づく表記のページに必ず返品・交換の規定が記載されていますのでそこで確認できます。
※ 特定商取引法では返品特約について表示がない場合は、原則商品が届いた日を含め8日が経過するまでは届いた商品を返品することができると規定されています。
返品やキャンセルできない場合もある
カード払いでも現金払いであっても一般的には商品が不良品の場合や不備・不足、何らかの欠陥等がある場合には返品・交換等の対応をしてもらえます。しかし、返品理由が自己都合による場合、購入より相当の期間が経過した場合など理由によっては返品・交換、キャンセルができない事もあります。
何れにしても対応はお店次第で、コストコのように自己都合でも返品OKというお店もあれば、自己都合ではいかなる商品も返品できないと規定しているお店もあります。
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クレジットカードで支払いをした商品を返品・キャンセルする方法
クレジットカードで支払いをした商品を返品やキャンセルする場合には購入したお店側へ連絡をして返品等の対応をしてもらう事になります。
クレジットカード会社へ連絡しても、実際に商品を販売した訳ではありませんので返品やキャンセル対応はしてもらえませんので注意が必要です。
事前に返品・交換の方法を確認
商品を返品する場合は、そのお店の返品方法を確認してから行うとスムーズです。実店舗であれば電話で確認してからレシートと一緒に商品を持っていって返品や交換の対応をしてもらうと良いです。
通販の場合には、返品・交換のページで内容を確認が必要です。いきなり返品したい商品を着払いでお店に送り付けても拒否される場合もありますので、カスタマーサポートなど専用窓口へ連絡をしてから手順に従い返品等する形になります。
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カード払いで返金の場合の流れや返金方法について
クレジットカードで支払をして返品及び交換対応の場合は交換商品をお店で受け取る形になります。一方で商品の性質上、返金対応しか無理な場合や返金を希望した場合はどのように返金されるのかについてです。現金払いとは違ってお店から直接返金を受ける訳では無いのですぐに返金される訳ではありません。
- お店側がカード会社へ返品処理を行う
- カード会社はお店からのキャンセルデータや連絡に対応し返金手続きを行う
このような流れで返金の手続きが進んでいきます。
お店へ返品を依頼し、お店がカード会社へ手続きする
まずカード利用者の方はお店に対して返品の受付けと返金を依頼します。これだけです。
そうするとお店が決済で利用したクレジットカード会社側へキャンセルデータを送る又はアシスタントデスク等へ連絡をして返金処理の手続きを行います。クレジットカード会社へはカード利用者は連絡をする必要はなく、購入したお店がやってくれます。
どのような形で返金される?
キャンセルデータが届くタイミングや締め日によっても変わりますが、一般的に翌月のクレジットカード利用代金から返金分が相殺される形が取られます。利用が無かった場合には通常支払日にそのカードの振替口座へ入金される形になります。
- 返金額が利用額より少ない場合→差額が引落される
- 利用額が返金額より少ない場合→差額が口座へ入金される
例えば、カード利用代金が1万円で返金額が3千円だった場合、差額の7千円が引落されます。逆に返金額が1万円でカード利用代金が3千円だった場合、差額の7千円が口座へ入金されます。
お店は店頭での現金での返金は対応してくれない
現金払いとは異なり、カード決済の場合店舗側が店頭で現金で即返金という対応はしてもらえません。
カード決済をしている以上お店側は加盟店手数料(決済額の1~10%)をカード会社側に支払っているので、現金での返金をお店がすると手数料分損害が発生します。ですので、店舗としては必ずカード会社側へキャンセルデータを送り、そちらで返金対応してもらう形が取られます。
返金までの期間
一般的には1~2ヶ月程度で返金対応が行われます。これは、クレジットカード会社の締め日とお店側からキャンセルデータが届くタイミングによって変わってきます。締め日までにキャンセルデータが届いて処理が終わっていればその締め分までの請求に反映されます。締め日を過ぎると翌月の締め日扱いとなります。
タイミングによっては一旦引落される場合もある
上記のように締め日の関係上キャンセルデータがその月の締め日に間に合わなかった場合には一旦請求が行われ、キャンセル分も支払日に引落しされてしまいます。そして、次の締め日で処理され返金されます。
例)毎月15日締め翌月10日払いのカード会社の場合
お店からカード会社へキャンセルデータが11月16日に届いた場合、締め日は過ぎていますので、12月15日締めで返金処理され1月15日に返金となります。もし、11月14日に届いて締めに間に合っていれば、12月15日に返金となります。
返金やキャンセルの手数料は発生する?
返金手続きをしても、クレジットカード会社からキャンセル処理に係る手数料を取られる事は有りません。(振込手数料など)
但し、お店側の返品規定で定めている場合はその部分の手数料は発生する場合があります。
例えば、楽天であれば返品・キャンセル規定で、発送手配前であれば手数料はかかりませんが、発送手配後であれば返品区分Aの商品は開封済みの場合、商品代金の50%を負担する必要があります。また、手数料として1個口あたりで手数料が発生します。
このようにお店側が返品手数料が発生する旨を記載している場合には発生しますので注意が必要です。
返品・キャンセル分のポイントは付与されない
クレジットカードを利用すると利用額に応じてカード会社のポイントが貯まる仕組みになっていますが、返品・キャンセルをした分はポイントは当然ながら付与されません。もし、締め日を過ぎて一度引落された場合はポイントが付与される可能性もありますが、後からその分のポイントが返金時にマイナス処理されます。
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主なクレジットカード会社の返金のタイミング
基本的にどのクレジットカード会社でも毎月の支払日が返金のタイミングとなっています。同じクレジットカード会社でも締め日及び支払日が選択できる場合や引落金融機関口座によって異なる場合があります。
クレジットカード会社 | 締め日/支払日 |
---|---|
三井住友カード | 15日締めの場合、翌月10日に返金 末日締めの場合、翌月26日に返金 |
ジェーシービー (JCB) |
15日締めで、翌月10日に返金 |
アメリカン・エキスプレス | カードの種類や引落金融口座によって異なる |
ダイナースクラブ | 20日締めで、翌月10日に返金 |
クレディセゾン (セゾンカード) |
10日締めで、翌月4日に返金 |
UCカード | 10日締めで、翌月5日に返金 |
イオンカード | 10日締めで、翌月2日に返金 |
エポスカード | 4日締めは、翌月4日に返金 27日締めは、翌月27日に返金 |
オリエントコーポレーション (オリコカード) |
末日締めで、翌月27日に返金 |
セディナ OMCカード |
末日締めで、翌月27日に返金 |
Yahoo! JAPANカード (ワイジェイカード) |
末日締めで、翌月27日に返金 |
楽天カード | 末日締めで、翌月27日に返金 |
ジャックスカード | 末日締めで、翌月27日に返金 |
dカード | 15日締めで、翌月10日に返金 |
トヨタTS3カード | 5日締めは、翌月2日に返金 20日締は、翌月17日に返金 |
リクルートカード | 15日締めで、翌月10日に返金 |
ビューカード (JR東日本) |
末日締めで、翌々月4日に返金 |
OPクレジットカード (小田急電鉄) |
15日締めで、翌月10日に返金 |
※ 締め日にキャンセルデータがカード会社へ届かなかったら次の支払日に返金はズレますので注意が必要です。
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クレジットカード払いでの返品・キャンセル、返金等に関する疑問など
きちっと返金処理されているか確認できる?
カード利用者からすると、お店に返品及び返金を依頼するとその後どうなっているか分からず心配になることもあるかも知れません。
クレジットカード会社によってはWEB会員サービスにログインして利用明細でキャンセル処理されているか確認することができる場合があります。また、毎月の利用明細書やWEB利用明細でも返金処理されるとマイナスで記載されています。
不安な場合はクレジットカード会社へ連絡をして電話で確認することも可能ではあります。(何れもタイミングによっては反映されていない場合もあります。)
締め日までにお店に返品したのに請求に上がっていた
カード利用者がお店へ締め日までに返品したとしても、お店がキャンセルデータを締め日までに送れていないと次の締め日で処理されます。お店によってはデータをある程度まとめて一括で送っている場合もあり、お店によってはデータを送るのが遅い場合もあります。
必ずしもすぐに対応され反映されるとは限りませんので注意が必要です。
2ヶ月経ってもいっこうに返金されない場合はどうすればいい?
締め日のタイミングで返金がズレたとしても2ヶ月以上も遅れるという事はなかなかありません。返品を依頼して支払日が2回過ぎても返金されていない場合は確認が必要です。
- お店側が返金処理を忘れている可能性
- 返金手続きに不備があった可能性
といった可能性が考えられます。お店には返品処理をしてくれたか確認をし、クレジットカード会社へはお店からキャンセルデータが届いているか確認が必要となります。通販サイトなどでは返品手続きの案内通りに返品する必要があり、もし利用者に不備があった場合には返品を受付けてもらえていないという可能性もあります。
分割払いやリボ払いで決済していても返品できる?
クレジットカードには1回払い以外にも分割払いやリボ払いといった支払方法もあります。分割払いやリボ払いは1度に商品代金を支払っている訳では無いので返品できるかというと、これもお店側次第です。
分割払いやリボ払いでも返品を受付けてくれるなら返品・キャンセルが可能ですし、返品不可であればできません。これはクレジットカードの支払方法はあまり関係がなく、カード決済ではない分割払い(クレジット契約)でも違いはありません。
通販でカード決済した商品の返品をお店に断られた場合、カード会社で対応してもらえる?
残念ながら商品を販売しているのはお店側ですのでクレジットカード会社が返品やキャンセルの対応は一切してもらえません。お店側に返品をお願いする他ありません。
実店舗であれば不良品でも無い限りは基本的に返品を受けなくても法的に問題は有りませんし、通販でも返品不可と表記されていた場合には同様に不良品でも無い限り返品はできません。
クーリングオフ制度もありますが、基本的に訪問販売やキャッチセールスアポセールス電話勧誘やマルチ商法といったものが対象となっており、自分から申し込む通販や実店舗で商品を確認し自分の意思で購入している場合などは原則クーリングオフの対象外ですので注意が必要です。
また、お店側が返金手続きをすると言いながらなかなかクレジットカード会社へキャンセルデータを送らないというような場合には、これもカード会社よりも消費者生活センター等へ相談する方が良いです。
アメックスのリターン・プロテクション
アメリカン・エキスプレスが発行しているクレジットカードには、リターン・プロテクションが付帯しているものがあります。これは、アメックス発行のカードで商品を購入し、万が一店舗が返品を受付けない場合に購入から90日以内ならアメックスに返却し、購入代金を受け取る事ができるというサービスです。
※ リターン・プロテクションには1商品最高3万円相当まで、年間1会員口座につき最高15万円までというような規定がありますので事前にリターン・プロテクションの条件や規定などの確認が必要です。
返品分のポイントを引かれる前に使ってしまった場合どうなる?
返品のタイミングによってはポイントが先に付与され、返品分のポイントも使ってしまった場合、普通にポイントが返品分マイナスされるだけで特に問題はありません。ポイントが残っていればそこからマイナスされます。ポイントがゼロの場合はポイント残高がマイナスになるだけで、またカード利用をしているとポイントが加算されマイナスからプラスへとなっていきます。