クレジットカードの審査では信用情報も重要は可否判断の要素の一つですが、もし自分の配偶者や両親、兄弟など親族が支払遅延や任意整理・自己破産といった債務整理など異動情報が登録されているいわゆる信用ブラックだった場合、自分の審査にどこまで影響するのか気になる所だと思います。
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目次
クレジットカードの審査では原則、申込者以外の信用情報が照会される事は無い
まずクレジットカードの審査では、申込者本人の信用情報が必ず照会されます。割賦販売法や貸金業法などでは、審査の際に必ず申込者本人に支払能力があるかの調査義務が課せられています。
これは申込の際に、会員規約や個人情報の取扱関連の同意事項に必ず記載されています。信用情報への照会・登録への同意が求められ、同意しなければクレジットカードを申込む事ができません。
親、兄弟の信用情報は照会されない
信用情報の照会は、申込者本人を審査する為のものであり、親や兄弟が利用・支払いをする訳ではありませんので、親や兄弟の信用情報が照会されることは有りません。また、親や兄弟の同意なく勝手に親族の信用情報を照会することはできず、個人情報保護法にも抵触します。
例え、親や兄弟が支払遅延や債務整理等を行い異動情報が登録されていても本人の信用情報に問題がなければ審査には親族が信用ブラックであっても影響はしません。
配偶者に関しては後ほど紹介します。
類似情報で親族の情報が一緒に調べられない?
CICなどの信用情報機関では類似情報で同じ住所の親族が信用ブラックだとバレて審査に通らないと言うような話もありますが、このような事はありえません。
そもそも、先程も紹介したように親や兄弟の同意を得ていないのに勝手に信用情報を見ることはできません。
類似情報の検索は申込者本人を特定するためのもの
類似情報の検索は名前や生年月日だけではなく電話番号と運転免許証等(本人確認資料)が一致すれば検索に引っかかる仕組みで、申込者本人を特定するために利用されるものです。
例えば結婚をしたり離婚をしたりして名字が変わっていた場合などに類似情報の検索をして一致する信用情報を検索したりします。
この検索は、本人が信用情報を開示請求する際も同様に氏名や生年月日の他に電話番号と運転免許証等(本人確認資料)の一致で開示される仕組みと同じです。
従って、類似情報では例え電話番号が一致していても氏名や運転免許証等(本人確認資料)などが異なれば、類似情報は出ないので、親や兄弟などの信用情報が付いてくる事はありません。
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配偶者の信用情報は照会される場合がある
配偶者の信用情報が照会されるかどうかは、各クレジットカード会社の会員規約や個人情報の取扱関連の同意事項に記載されています。例えば専業主婦の方は収入がありませんので配偶者の収入に頼ることになります。
そうなってくると、配偶者の方の年収や勤務先といった情報に加え、信用情報も必要となってきます。
アメリカン・エキスプレスの重要事項には、お客様とその配偶者の個人情報が登録されている場合にはそれを利用すると記載されています。
(以下引用)
当社はお客様との与信取引上の判断のために、当社が加盟する個人信用情報機関(個人の支払能力・返済能力に関する情報の収集および加盟会員に対する当該情報の提供を業とする者をいい、以下「加盟信用情報機関」という)および当該期間と提携する個人信用情報機関(以下「提携信用情報機関」という)に照会し、お客様およびお客様の配偶者の個人情報が登録されている場合には、それを利用します。ただし、加盟信用情報機関および提携信用情報機関に登録されている個人の支払能力・返済能力に関する情報については関連法令に基づき、支払能力・返済能力の調査以外の目的に利用しないものとします。
AMERICAN EXPRESS「個人情報の取扱に関する重要事項」より
三井住友カードでは以下の様に配偶者の情報も利用すると記載されています。
(以下引用)
本会員等及びその配偶者の個人情報が登録されている場合には当該配偶者の情報(当該各機関の加盟会員によって登録される契約内容、返済状況等の情報の他、当該各機関によって登録される破産等の官報情報等を含む)を本会員等の支払能力の調査の目的に限り、利用することに同意します。
三井住友カード「個人情報の取扱いに関する重要事項」より
いずれの場合も、配偶者の個人情報が登録されている場合、割賦販売法と貸金業法などの法令で定める支払い能力の調査での目的で利用されます。
従って、例えば専業主婦の方が申込みをして配偶者の方に異動情報が登録されていると審査に通るのは難しくなります。しかし、申込者本人の信用情報が良好で安定した収入がある場合には配偶者の信用情報は影響する可能性は低いです。
未成年者は親の同意が必要だが、親の信用情報は照会されない
未成年者がクレジットカードに申込みをする場合には必ず親権者の同意が必要となります。
これは未成年者は民法で行為能力が無い(いわゆる制限能力者)と判断されており、法定代理人の同意がない契約は取り消せる決まりになっています。利用するだけして契約を取り消されたらカード会社としてはたまらないので親権者の同意を必ず求めます。
そこで気になるのが、同意をした親権者の信用情報が確認されるかですが、一般的にカード会社は親権者の個人信用情報は照会しません。各社の個人情報取り扱いに関する条項を読んでも親権者の信用情報を照会・登録に同意は求めていません。
未成年者の場合でも、その本人の信用情報が照会されるだけで、親など親権者の信用情報は関係ありません。従って親が信用ブラックであっても、自身の審査には関係ありません。
結局の所、自分自身に収入があり信用情報に問題が無ければあまり影響しない
クレジットカードの審査では申込者本人の属性や信用情報が重要視されますので、例え親や兄弟が支払遅延や自己破産など債務整理をしていても、申込者本人にきちっとした仕事をしていて収入があり、信用情報も良い状態であれば影響はありません。
ただ、申込者に収入が全くない場合で配偶者の信用を必要とする場合は、配偶者の方の信用情報が影響しますので、この場合は申込者の信用情報が綺麗でも配偶者の支払遅延など異動情報は審査に影響します。